住まいの火災保険 ~安易な選択は禁物~【2009/01/16】

住宅の火災保険には、基本的な「住宅火災保険」と幅広く被害をカバーする「住宅総合保険」がある。

●住宅火災保険⇒火災、落雷、風災、ひょうや雪の災害
●住宅総合保険⇒住宅火災保険の内容に加え、水害、水漏れ、盗難、物体の飛来や飛び込み、騒じょう

新築一戸建て取得者の中には「保険はよくわからん!銀行のお任せでいいよ!」と、家そのものについては構造・性能・インテリアにいたるまで研究に研究を重ねる方でも、こと保険になると無頓着な方が意外と多い。



確かに保険は目に見えるものではなく、住み心地に影響を与えるものでもない。いくら研究しても面白くはないだろう。しかし、火災保険料の多くは加入時に全期間分を一括払いし、その保険料総額が「数十万~百数十万円」にもなる高額な買い物であることを忘れてはいけない。一生涯、被害に遭わずに済めばそれに越したことはないが、万が一、被害に遭遇したとき、保険内容の違いがその後の人生に大きな影響を及ぼすことだってある。

火災保険を検討する場合にはまず、基本的な「住宅火災保険」か、幅広い補償の「住宅総合保険」か、どちらかのタイプを選択し、そして保険金額を決定する。

火災保険の保険金額を決めるには、次の2つの考え方がある。

①「被害にあった時点の時価額を補償する」
②「被害にあった時点で同等の建物を新築をする費用、再調達価額(新価)を補償する」

①の時価を基準とする保険の場合、被害にあってもその時点における評価額までしか保険金はでない。例えば、新築時の建築費用が2000万円であっても、年月が経過し建物が古くなると評価額が下がり、500万円しか保険金が支払われず、再新築することができないということが起こりうる。

②の再調達価格(新価)を補償する場合は、「新しく同等の建物を新築する費用をお支払いしましょう」という保険。保険料は②のほうが高くはなるが、最近はこちらが主流になっている。

火災保険は居住性や耐久性を高めるものではなく、被害がなければ掛け捨てになるもの。保険料を少しでも安くあげたいというのが消費者の心理だろう。しかし、たかが保険、されど保険である。安易な選択をすることなく、保険の専門家のアドバイスを受け、十分に検討を重ねた加入をおすすめしたい。

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