Q:リフォームか建替か迷っています。

こんにちは。●●県に住む■■と申します。親から受け継いだ住宅に住んでいますが、使い勝手が悪く、特に暑さ寒さに耐えかねている状況で、リフォームか建替か迷っています。なにかアドバイスをいただけたらと思います。



A:回答

『コストとライフプランを考える』

リフォームと建替のどちらを選べばいいのか。
どちらにもメリットとデメリットがありますから悩ましいとことです。

現在■■さんの年齢はおいくつでしょうか?年齢家族構成によっても方向性は異なってきます。

例えば現在60代以上で奥さんと二人暮らし、お子さんたちは皆さん独立して同居予定がない方と、30代の子育て世代真っ只中で、今後も家族が増える可能性のある方とでは前提条件が大きく異なります。年齢、現宅の状態、将来的なご家族皆さんのライフプラン、そして計画にかけることができる予算などをもとに総合的に判断する必要があると思います。

今回は勝手に30~40代と想像してお返事をお送りいたします。

一般的に考えられるリフォーム、建替それぞれのメリットとデメリットは次のようなことが考えられます。

【リフォームのメリット】
・暮らし続けながら工事をすることができ、たとえ仮住まいが必要でもその期間は短い。
・一般的に建替に比べ低予算で済む。
・慣れ親しんだ家を解体しなくてもよい。

【リフォームのデメリット】
・昭和56(1981)年6月1日施行の新耐震基準をクリアしていない可能性があるため、
 想定していたよりも大規模工事になる可能性がある。
 ※安全性を考えればデメリットと考えてはいけません。
 ※日本の住宅の3分の1は昭和55年以前に建てられて耐震診断も耐震改修工事もなされていません。
・構造体や断熱など大切な基本性能部分、キッチンや浴室など水まわり部分に手をつける場合は、
  1000万円を超える大規模工事になる可能性が高い。
・構造体の状態によっては希望する間取りへの変更が困難な場合も考えられる。
・中途半端なリフォームで済ますと今後の人生のなかで何度もリフォームを繰り返すことになるかもしれない。

【建替のメリット】
・間取りや性能など、自分たちが望む建物を一から計画することができる。
・耐震性能をはじめ現在の基準に合った建物を建てることができる。

【建替のデメリット】
建ぺい率容積率の関係で現在よりも小さな建物しか建てられないことがある。
・敷地と道路の関係からセットバックが発生することがある。
 ※防火基準など規制が変わっていることもあります。
仮住まいで数か月間不慣れな生活環境を覚悟する必要がある。
・リフォームに比べ多額の予算が必要となる可能性が高い。
・慣れ親しんだ家を解体してしまうことになる。

おそらく今のままでも我慢したら住めないことはないはずです。
ただ今の住まいに大いに不満を感じていることも事実でしょう。
先延ばしをしても状態がよくなることは絶対にありません。

手遅れにならずまだ住むことのできるうちに、リフォームと建替の両方で、
きちんと計画を立てて十分に検討してみることをお勧めします。

これからは今までにも増してハウスメーカーや工務店はリフォーム事業へ力を入れていきます。同じ会社内であっても新築部門は建替を、リフォーム部門はリフォームを勧めてくることでしょう。営業マンは自分の扱う仕事以外は勧めるわけにはいかないのです。そのことを頭に置いて商談を行なってください。

家族のライフプランとかかるコストをよく考えた納得のいく選択が大切です。

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