積水化学の住宅が性能不足、木造34件で判明

国土交通省は7月13日、積水化学工業の木造戸建て住宅のうち34件に、耐久性能や省エネ性能などの不足が判明したと発表した。2009年9月から11年12月までに、設計図書に対して住宅品質確保促進法に基づく住宅性能評価書の交付を受けた注文住宅だ。積水化学によると、いずれも同社が木質系ユニット住宅「セキスイツーユーホーム」として建てた住宅が該当する。34件の住宅の所在地は、福岡県に10件、三重県と広島県に各6件、鹿児島県に5件、長野県に2件、岐阜・鳥取・山口・長崎・熊本の各県に1件と広範囲にわたっている。34件中31件は、劣化対策等級で表す耐久性能について、性能評価書の内容と実際に建った住宅の仕様が適合していなかった。主な不適合の内容は、外壁下部の防腐・防蟻処理を誤って、耐久性能が評価書より1ランク下の等級2になったというもの。製材JASの性能区分でK3相当以上の処理を行うはずが、性能を指定せずに処理した結果だ。【日経BPネット:2012/7/19】

【独り言】
「またか!」という印象の記事。そして、「たったこれだけなの?」という感想をもった。詳細は不明だけれども、該当物件が複数県にわたっていることから、単なる担当者レベルの問題ではなく組織としてのミスなのか。特に今回の積水化学「セキスイツーユーホーム」は工場生産化率の高い商品だから現場というよりも工場内での問題なのかもしれない。いずれにしても大手ハウスメーカーへの「信頼」と、その「性能」を信じてお金を支払った施主にとってはたまったものではない。該当物件に対してどのような対処がなされたのか非常に興味がある。

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