2世帯・3世代 立体的な空間設計「GENIUS UD 二世帯」ミサワホーム

ミサワホームは、立体的な空間設計で土地に余裕のない都市部での快適な2世帯・3世代同居を実現する木質系戸建て住宅「GENIUS UD 二世帯」=イメージ=を全国(除く沖縄県)で発売した。住まいと街、2世帯がほどよく交わる都市の住まいを提案している。同社は今年4月、プライバシーや防犯に配慮しつつ明るさや開放感を演出して、住まいと街のつながりを重視した都市型住宅「GENIUS UD」を発売している。今回の商品はその特長を受け継ぐとともに、「2世帯“交居”」の考え方のもと、親世帯、子世帯がほどよい交流とほどよい独立性を両立できる2世帯・3世代住宅として開発された。LDKは、1階に設置する大型収納スペース「蔵」の上部1・5階に配置。親世帯、子世帯それぞれから0・5階分の差を設けるスキップフロア設計で、家族全員の共有スペースとするとともに、道路からの視線をほどよく遮って、プライバシーを確保する。ミサワホーム独自の「蔵」は2階や小屋裏にも設置可能で、「蔵」によってフロアに高低差ができることで、2階建てでも3層、4層の住まいが実現する。それぞれのフロアは独立しつつ、家族の気配も感じられて建物全体をほどよくつなぐ役割を果たす。また階段は、遅い時間に帰宅しても1階の親世帯に気兼ねしないで2階に出入りできるよう、2世帯共有の玄関から2階の子世帯用DKに直接つながるもうひとつの階段「バイパス階段」を設置。1階の共有浴室を利用する際にも直接行き来できるようにする。都市部では敷地の制約から横方向に空間を広げるのには限界がある。しかし同商品では強じんな木質パネルを使っているため、高天井や勾配天井を導入することで縦方向に空間を拡大。開放感を演出することができる。また廊下や階段は幅広に確保し、将来の介護にも対応できるよう考慮している。2階建て、2階建て「蔵」、3階建ての3タイプで推奨26プランを用意。本体参考価格は約169平方メートルの2階建て「蔵」タイプで3・3平方メートルあたり74・8万円から。【毎日新聞:2012/7/26】

【独り言】
かつての日本では、孫から祖父母までの三世代での暮らしが当たり前だった。しかし高度経済成長期の国策により、田舎から都市部へ膨大な量の労働力が移動・集中し、結果として核家族化が進んでいった。超デフレ社会。昇給は期待できず、非正規雇用も珍しくない。そして少子高齢化の流れが加速していることから、今後の新築住宅市場は減少の一途をたどることだろう。そんな中でハウスメーカー各社は、二世帯住宅商品の開発に注力している。おりしも昭和40~50年代に建てられた大量の住宅(低品質)が建替え時期を迎えている。ハウスメーカーにとっては、団塊世代が定年退職時期を迎え、その団塊ジュニアたちが子育て世代となったこの時代が、最後の新築受注のヤマ場になると思う。このヤマ場が過ぎ去ったとき、多くのハウスメーカー、工務店が市場から淘汰されていることだろう。

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