Q:ハウスメーカーの坪単価はいくらくらいなのでしょうか?
そろそろ家を持ちたいと考えているものです。家内とはやはりハウスメーカーがいいね、と話していますが、実際に建てるとしたらハウスメーカーの坪単価はいくらくらいなのでしょうか?まだ土地すらないので建てるのはもう少し先になると思いますが回答をよろしくお願いします。A:回答
『坪単価のみによる比較は注意すること』
住宅建築の見積り金額は、柱、梁、床材、外壁、屋根材、そして大工の手間賃など、その住宅の規模に影響を受ける変動部分と、システムキッチン、ユニットバス、洗面化粧台のように、一般的な住宅ならば坪数に関係なく、ほぼ一律に必要となる固定部分から構成されています。
したがって、通常は坪数(床面積)が大きくなればなるほど坪単価は安くなります。床面積が2倍になったからといって、システムキッチンやユニットバスが2台になったり、玄関や階段が2つになることは普通はありません。住宅展示場のモデルハウスのような建物と実際に建築する40坪規模の建物で、同じ設備機器(システムキッチンなど)を採用して比較した場合、モデルハウス規模のほうが坪単価は安くなるということです。
よって、坪単価はひとつの目安と考えましょう。坪単価とは、建物規模や内外部の仕様・仕上げ、採用する設備機器の違いから、すぐに数万円ものが差が生じるものです。実際に支払うのは、あくまでも見積り総額。坪単価の高低ばかりに注視し過ぎるあまり、計画全体を見失ってしまっては元も子もありません。「木を見て森を見ず」です。自分が計画する住宅が、総額いくらでできるのか、これが一番のポイントになります。
■平成23(2011)年度:大手ハウスメーカー8社の戸建住宅の坪単価・棟単価・床面積
『必ず見積内訳書を請求しよう』
またハウスメーカーや工務店のなかには次のような大雑把な見積りしか提出しない会社があります。
本体工事 | 一式 | 1200万円 |
オプション工事 | 一式 | 500万円 |
付帯設備工事 | 一式 | 150万円 |
諸経費 | 一式 | 150万円 |
消費税 | 100万円 | |
合計 | 2100万円 |
よくこんな内容だけで「契約してください!」と決断を迫れるものだと呆れてしまいます。数社のハウスメーカーを比較する場合でも、ただでさえ見積書の書式が統一されていないのに、上記のような内容では、正確な比較などできるわけがありません。見積りにはどんな工事が含まれているのか、どんな種類の材料がどれだけの数量で見積もられているのか、必ず見積りの根拠がわかる見積内訳書を提出してもらうようにしましょう。
ハウスメーカーの中には見積内訳書を請求すると「見積りの詳細は企業秘密であるため契約前には提出できません」「弊社のルールですから」と一般常識では理解不能な回答をするところが何社もあります。家づくりを、一体いくらのお金をかける決断だと思っているのでしょう。家づくりの商談で遠慮なんかしてはいけません。どうしても対応してくれないハウスメーカーは検討リストから思い切って外してもいいと思います。
相談者から拝見する見積書の中には「仮住まい費用(建替の場合)」「引越し費用」「工事期間中の駐車場費用(職人用)」「資材置き場賃借料(近隣の空き地など)」「警備員費用(大型車による搬入時)」など通常は別途扱いになるような項目が、あらかじめ含まれているものもあります。必ず費用が発生するものは最初から盛り込んでいるのです。詳細を見ずに表面的な価格だけで「高い」「安い」を判断せず、きちんと内訳を見て「含まれている、含まれていない」を検討するようにしたいものです。
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